たくみのわざ

爽やかな朝。ラジオから流れるモーツァルトの連弾曲を聴いていたら、突然中断されて、北海道での地震のお知らせ。日常的なので驚かないけれども、こんなに地震や火山活動が毎日のニュースになるなんて、7、8年前には誰が想像しただろう。

 

安倍首相がウクライナ経由でドイツでのサミットに行っているけれども、出発前に、来年のサミットを伊勢志摩で開催することが決定、ニュースを賑わした。

 

「日本の伝統文化のよさを伊勢志摩で世界にアピールしたい」と張り切っている安倍首相だが、安保法制の問題で批判、突き上げも多く、政権がそれまで持てばよいのだが…。

 

志摩半島には行きたいと思いつつ、まだ行ったことがない。入り組んだ入江と島々の美しさもさることながら、サミット会場となるホテルのフランス料理が食通のあいだでは有名で、ホテルの食事は値段と内容がつりあわないと通常思っている私も、ここだけは一度行ってみたいな…と思っていたのだった。伊勢地方の海の幸をふんだんに使った、ごくごく洗練されたスタイルらしい。

 

7年前の紀伊半島大旅行の時にどうして考えなかったのだろう。高級過ぎと思っていたのかもしれない。「夢」と考えていたわけだった。ただ、世の中がこれほど変転するようになって思うのは、「いつか」などと思うのはやめたほうがいいのかもしれない。

 

沖縄、北海道、志摩半島と、私が「いつか行ってみたいな…」と思っていたホテルが、次々にサミット会場になり、超有名になって、行きづらくなってしまうのは、皮肉なことだ。

 

 軍隊=戦争、ではないので、憲法は改正して、自衛隊は軍隊にしたらよいと私は思っているが、象徴とはいえ、empressが五日市憲法などにも言及したりするぐらいで、世論も、平成リベラル天皇夫妻を持ち上げるようになってきているから、雰囲気的にもいろいろ難しい、「ねじれ現象」になっている。

 

皇室の内情がどうなっているのかは分からないが、最近の皇室によるプロパガンダ(言葉は悪いが)は急速にエスカレートしてきており、桜や紅葉の季節の御所敷地の一部一般開放やら子どもの野外観察会などのニュースもしばしば。好印象の演出を感じさせる。さまざまの皇室の機能不全に対する批判の封じ込めのため、というのは勘ぐり過ぎだろうか?

 

昨日も最近大人気の弟宮家次女が山口をひとりで訪問したといって、NHKのニュースがまるで、フジテレビの皇室アルバムのようになっていた。沿道に並んで黄色い声をあげる女性達の群れ。

 

一方で、crown prince夫妻への批判は激しく、一昨日の比國大統領歓迎式典出席をprincessが土壇場でキャンセルしたことが報じられていたが、晩餐会には出席したことは、さほどとりあげられないというように、偏りが見られた。調べてみると、昨日の、三笠宮寛仁(ヒゲ)親王の三年祭にも妃はちゃんと出席していたりする。「やらないこと」だけが喧伝され、「やったこと」が看過されがちな印象だ。

 

ヒゲ親王の家も、娘達が母親を皇族から追放して、自分たちが「跡目」を継ごうとしているらしく(妃殿下が普通は継承する)、母親についての誹謗中傷(かどうかは分からないが)をマスコミにリークしたり。

 

天皇家の歴史なんて、史実を見れば、暗殺や陰謀だらけなので、今更驚かないが、21世紀になってもこれをやっているのかと呆れるばかりだが、たまたま「旧家」だから表に出ているだけであって、親子兄弟姉妹の確執がない家のほうが実際は珍しいだろうけれども。

 

こういうていたらくであれば、もう皇室は要らないと思ってもよさそうなものだが、私の知る限り、町のおばさんだけではなく、美容院のアシスタントの若い女性まで、皆皇室万歳なので、日本人の洗脳のされかたほんとうに凄いと思う。

 

比國大統領の歓迎晩餐会に出席したcrown princessだが、最近体調がよくなったので出席したのだろうか、それとも、比國だから…と考えたり。過日、テレビで日本のメイソンの本部を見せていたらしいが、トップが比國人だったという。それでかな…とか。

 

ユアン・マグレガー主演の映画、「Ghost」(米国タイトルではこれにライターがつく)のなかで、事件の鍵となる某教授が住んでいるところをマグレガーが夜陰探しにいくと、そこはベル◯◯◯というところで、princessの出身ハイスクールがたしかそんな名前だったので、結構驚いた。ghostは出ないが、怖い映画だった。政治的な暗喩は見るひとがみればもっとあるだろう。

 

モーツァルトを聴いていたから、想像がここまでジャンプしてしまったのかな…。「魔笛」ではないのだけど。

 

ghostと言えば、津波被害と宗教者の役割について考えさせられた論考を読んだ。Lucie Blackmanの事件の全容を書いたタイムズの東京特派員氏のインタビューが新聞に載っていて、彼の名を知った。

 

http://www.lrb.co.uk/v36/n03/richard-lloydparry/ghosts-of-the-tsunami

 

被災地での「モンク・カフェ」のことは聴いたことがあったけど。それにしても、突然のdisasterがこれだけの「迷える霊魂」や憑依現象を生んだとは驚きである。日本人ではあまり書いているひとがいないし、外人ならではの視点でもあるが、般若心経というのは、やはり霊力があるのだなあ…と。しかし、仏教のholy waterとは何だろう? 精神科医ではこれらは無理だろう。