台風一過の関東地方。蒸し蒸しした風が吹いています。
今朝、ラヴェンダーの様子を見に、ヴェランダに出たら、階下からベーコンと卵を焼く匂いが漂ってきました。
「ああ、人間の暮らしの匂いって、こうだったのだなあ…」と、ゴミに埋もれて、プラ容器からお惣菜を8カ月食べ続けた私は、思わず独語しました。
「ああ、疲れた。本当に疲れた…」
禁句にしていた「疲れる」という言葉ですが、最近は朝起きても既に疲れていて、低栄養のせいなのか、夢が多くて睡眠不足なのか、腫れた手足が示すように腎機能が落ちているのか、わかりませんが、起きて何かするにも、意志力を振りしぼって一大決心でやらないと動けません。
あまりにも疲れるので、水でアイスコーヒーをつくってみて、冷蔵庫にある古いミックスナッツや干しぶどうを食べました。どちらも賞味期限切れのものですが、そんなことは構っていられません。
レーズンのほうは一昨年くらいに買ったものですが、アメリカ産のものを茨城で製品化したものであることを買ってから気づいて、茨城のものなんて食べられない、と思って、そのままになっていたものでした。
今買っている、スーパーのお惣菜も工場は茨城で、あれだけ放射能汚染地にうるさくて、東北、北関東のものを避けていた私が、毎日茨城産のものを食べている、現実の皮肉に苦笑せざるをえません。
思えば、東日本大震災のあと、汚染地を避けて、少なからぬひとびとが、西日本へ移住しました。福島の強制避難区域のひとびとだけでない、いわゆる自主避難のひとびとも多かったわけです。札幌とかも、家のお向かいさんとか(広島から)いなくはないようでしたが、数はまったく比較になりません。
ところがどうでしょう。その後、西日本では熊本の地震だけでなく、大雨や洪水、土砂崩れにたびたび襲われ、決して安住の地とは言えないようです。それどころか、却って危険な地域になっています。台風や降雨が従来のパターンとは異なってきているためです。
今現在の私の問題は、お惣菜もほとんどすべてが禁忌になってしまって、何を食べたらよいのか、です。2日ほど巻物のお寿司を食べましたが、結局「出来合い」のものはそうそう長くは食べ続けられないと思いました。いくらお寿司が好きといっても…。
普通の「家のごはん」、別にご馳走はいりません。海苔と卵とキュウリの何かで構わないから、シンプルで味つけの濃くない、普通のものを食べたいなと、こころから思います。