このところ、小春日和が続いている。朝晩は冷え込むけどそれでもさほどではなく、昼間は上着がいらないぐらいのポカポカ陽気で、半袖のTシャツの人などもいたりする。そんな風でも自然は定石どおりの進み方で、半袖のひとにも、落ち葉が降り注ぐ。

 

以前から、秋にはBeaujolais Nouveauを飲むのを楽しみにしていたが、今年は欧州での戦禍もあって、かなり高価なものになったみたいだ。近所のスーパーでもハーフボトルしか置いてないし、数も少ない。

 

今日は耳鼻咽喉科に行った帰りデパートに寄ってNouveauを見てみたが、去年と比べてやはり高い。

 

Nouveauなんて、と以前は食通はバカにしているが、私はこのフレッシュなジュースみたいな味わいが好きで、癖のないのがかえって美味しく思う。

 

味を試してみたいので、簡易包装のものを買って、それに合わせるのに(というか合う種類でもないけど)別の売り場にあった「杣人(そまびと)飯」というのを買った。奈良、吉野の、と銘打ってあり、文字どおり「そまびと」の食事らしいが、一体全体、木こりがこんなふうなちらし寿司を食べるのだろうか…。

 

根菜類やシイタケの煮付けや卵焼き、鯖の焼いたものや、穴子などが、小片になって、ちらしてある。穴子が予想外に美味しかったが、昨日テレビで見た、値上げにも抵抗している、人気の「ふわふわ穴子重」のお店のことを思い出した。穴子の卸業者というのが店まで持ってきていて、「こちらも値上げしたくないけど…」などと言っていて、穴子は養殖物がないことを初めて知った。

 

「杣人飯」の製造元を見てみると、「国立市」なんて書いてある。つくっているのは首都圏なんだなあとちょっとがっかりだが、押し寿しとは違うのでそれは仕方がない。

 

国立に行ったことは数えるほどしかないが(大学ぐらいか)、北国の麵麭屋が国立に支店を出しているらしいし、某東欧国の教会などもここに「出店」した。

 

そんなことを、「木こりめし」を食べながら考えた。