これでもう、こうした奇妙な現象に悩まされてから足掛け5年、ワームが常時響くようになって丸3年。このところ昼間は遠ざかっているような、エコーのかかったような音になっているけれど、ザワザワしている「暗騒音」であることは変わらない。また、意味のある言葉をつぶやいているから、単なる「暗騒音」でもない。

 

こうした、耳鳴りのような幻聴的なものは、臨床的にもないわけでなく、調べてみると、高齢者、女性、難聴者という3要素が割合ある。

 

だいたいが楽曲が繰り返されるということだが、読んだもののなかに、1ケースだけ、「本人の行動をレポートする」という読み上げ式のものがあって、「あ、これに近いな」と思ったが、私の場合は、行動ではなく、心象なのでより厄介だ。

 

結局、耳鼻咽喉科というよりは、精神科での投薬になるようだが、かといって、精神疾患ではない。

 

さらに厄介なのは、私の場合、医者にいったり、クスリを飲んだりすると、ファミリーオプレッションというか、「危険なものたち」がやってくる(という夢の警告、古いものだが)、

病院へ行くこともリスクが伴う。

 

ただ、人と話していたり、テレビをつけていたりすると、あまり彼らの「音」は聞こえないので、孤独な生活のあまり、そこにできた空隙に何かが補償的に入り込んだのかなという、分析をしてみたりする。

 

視力や聴力が衰えると、補償的に幻覚を見たり、幻聴(音楽の繰り返しなど)があらわれるだそうで、これは精神疾患ではないと明記されているが、本人も病気と診断されるのを恐れて受診をためらるのだそうである。

 

一人暮らしのひとが皆そうなるわけでもないけど、単身で、さらに社会生活、職業生活から遠ざかっていると、そういうメカニズムが働くのかなと思ったり。

 

こうは書いているけれど、本当に世の中にこれほど苦しい責め苦があるとは信じられないことだ。