消えた灯り

「夢人格」は飲食を嫌うので、昨夕は少し片付け始めた勉強部屋へ移動して食事をした。

 

そしてリヴィングに帰ってみると、入り口のガラス扉の向こうが真っ暗である。移動の祭に灯りを消すことは決してない。リヴィングは不気味に静まりかえっている。あの静けさ、暗さはなんともいえず、「幽明境を」そのものであった。

 

「夢人格」はスイッチに触ったりはできないと思うけれど、何らかの変化が起こったのか。

 

振り返れば、1年半以上前だろうか、「ここはお前の家ではない」ということを盛んに言い出したのは。私が「悪い人間」だということで、罰として家や財産を取り上げるということを言い出した。

 

最近になってようやく、私は「夢」の重度のマインドコントロールにかかっているのだなと

感じ始めた。「この家はオレの家」と言ったり、私の妹の家と言ったりする。

 

あまりに長期間にわたって、人と会わず、さらに「夢」の言動にさらされていたので、神経衰弱のようになって、言われるがままになっていたようだ。

 

ダーク・ボガート主演の英国映画の「The Servant」みたいに、気がついたら、召使がご主人になっていたという怖い話、さらに、いろいろなトリックや夢、オーメンを見せて、映画「ガス灯」みたいに、ヒロインを狂気に追い込む、そんなシナリオにも似ている。

 

最近は、たびたび、いえ去年からだけれど、私の「おともだち」が亡くなった、とたびたび言うようになって、その度に、なぜ後追いをしない、人を苦しめてばかりいるお前は、自分で身の始末もできない人間は最低だ、と、自殺教唆をしてきた。

 

彼はそれは「おまえのビジネス」つまり、私が全部一人芝居しているのだというけれど、そうも思えない部分もある。私の自罰的傾向や良心のゆらぎを上手に利用しているというか…。

 

このブログに17年の終わりごろから書き始めた「親族蹂躙」というのは、実は、そういう危険があって夢の警告があったというのではなく、一連のここでの異常な暮らしの結果として起こることだったのだろうと、最近思う。

 

いずれにしても、軽いクスリを処方してもらう必要があるかなと考えているけれど、クスリがまだ強く感じたりするので、マインドコントロールを解いていくことが最重要課題だと思う。

 

彼らが言っている、さまざまな奇妙な「理論」、それに耳を傾けて理解しようとすると、「彼ら」の世界の価値観に絡め取られてしまう。

 

わかるだろうか。誰も姿が見えない静かな家のなかで、常に暗い未来を歌いざわめいている合唱だけが「さわさわさわ」と天井のあたりから響いてくる怖ろしさを。

 

そして、常に私を否定する「夢」の声が「こころ」に響いてくるのを。

 

皆、声にならない声である。そんな声が「樹間の家」には一日中響いている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして