五月場所

ようやく普段の時間が流れるようになった今週。新緑はいっそう鮮やかに。私の部屋の前には大きなケヤキや桜の木があるので、この季節は、部屋のなかは木漏れ日でちらちらしている。

 

湿度も低く、爽やかな5月。同じ気温でも7月ぐらいだとこうはいかない。

 

今日で7日目だが、相撲の5月場所が始まった。まだ明るい、青葉を窓外に見る夕暮れ、相撲を見ながら、夕食に日本酒を飲んでいると、夕陽のオレンジがかった光が向かいの建物にその色を薄く反映させて、色合いが微妙に美しい。

 

とりたてて贔屓の力士がいるわけでも、相撲が非常に好きというわけでもないが、夕方にこうして相撲なんかをのんびり見ていられるのも、しあわせというか、ありがたいと思う。

 

日本酒はたいしたものを飲んでいるわけではないが、最近はワインなどより、日本酒を美味しいと感じる。さらさら流れる水のような感じがするからだ。たとえていえば岩清水か。

 

また、日本酒を飲むには、実利的な理由もある。いつだか、広島で被爆したひとの話で、そのひとが原爆症があまりひどくならなかったのは、杜氏として酒蔵で働いていた

からではないかということであった。つまり、細胞を賦活させたり、免疫力を高めるということだと思う。麹や発酵食品の力は偉大だ。

 

また、別のひとだが、やはり被爆がひどかったが、近所のおばあさんから、焼けた皮膚にタマゴの殻についている白身を塗るとよいと言われて、塗り続けていたところ、予後がずいぶんよかったという話を読んだ。タマゴの白身にそんな力があるなんて驚きだった。

 

案外、身近なところに、宝物が転がっている。