銀座の先生

三連休は何事もなく終わり(予定もないし)、昨日は久々に銀座のクリニックに主治医に会いにいった。三ヶ月に一度、面談してクスリをもらっていたのだが、最近はあまりクスリが必要でもなくなったので、のびのびになっていた。

 

久々の銀座はいっそうブランドショップが増えて、銀座通りもブルガリ、ハリーウィンストン、シャネルと大きなブランドショップばかり。伊東屋でボールペンを探したのだが、あの伊東屋が半分ビルを隣のブルガリなどに売却したのか、細いペンシルビルになっていて、栄枯盛衰を感じた。オリンピックはなくなったが、アスターは健在。

 

銀座の先生のほうは、これらの向かい側あたりにあるが、経営が上手なのか、大変はやっている感じだ。漢方のコンサルテーションルームを設けたり、また、日本ではあまりポピュラーではないコロンクリーニングや重金属の除去といったいわば富裕層向けのメニューも別途あって、バランスをとっているのだろうと思う。

 

年一回の検診以外は、基本保険治療を私はやっているわけなので、普通の医者よりはいろいろ相談できて、また、先生が押し進めている性差医療の考え方を支持していることもあり、納得して治療を受けることができる。甲状腺疾患とか膠原病みたいに女性の有病率が高い分野もあるので、これは重要な点である。

 

整腸剤は要らなくなったけれど、まれに腹痛があるというと、「そういうときはどう対処してます?」と言うので、「何もしてません」と答えたら、そういう時に特化して使うのに、漢方を処方しておきますからと、桂枝加芍薬湯を処方してくれた。

 

以前は漢方のずいぶん面倒な煎じ薬を使ったいたこともあったが、今は、ツムラで普通に保険診療の漢方散薬が出るので、たいへん便利である。そういえば市販品の漢方は医師の処方薬の三分の二の量だときいたことがある。

  

元の松坂屋のところは新しいビルの建設中だし、もと阪急のあった数寄屋橋東芝ビルの一帯も大工事中で、ここには渋谷にあった観世能楽堂が入るときいた。ビルのなかなんてと思うが、歌舞伎座もビル化したし、地震に備えるにはしょうがないのだろう。

 

それでも、裏通りには和装小物屋があったり、昔の銀座の風情はまだまだ残っている。

私も昔は、「銀座の女」だったことを思い出した…。