百日紅の花がそろそろ終わりそうだ。あちらにもこちらにも、ピンク、モーヴや白い花が晩夏の陽光についこのあいだまで咲き誇っていたのに。
朝出かけたときは香りはしなかったのに、午後戻って来ると、道すがら金木犀の香りがかすかに漂ってきた。まだ敬老の日なので、今年は少し早くないだろうか。だいたい
10月ごろの印象がある。
陽射しが透明になるころ香り出すこの芳香は、高い天や秋風を思い出させ、しみじみとした興趣がある。
札幌ではこの香りにはついぞ会わなかったから、やはり本州の香りなのだろう。懐かしい。
おや、いつかの白足袋の黒猫が、もう一匹の黒猫連れとやってきた。