私は今、本当に困っている。
ほぼ1年ほど前から「夢人格」が「ここはお前の家ではない」と言い出して、退去するように
言っている。
そして、たびたび、「お前の寿命はもう尽きかけていて、でも、お前のなかにはいろいろなアイディアが眠っている。それらを皆、ひとに分け与えてさっていくことがそんなに嫌なのか、そんなに強欲なのか」と言うのである。
実家の家具と私の書籍などが主なものだが、それらすべてを妹に譲って、出て行けというのである。
といっても、妹は定職も家庭もあり、地方に住んでいるわけで、そういう意向があるかどうかもわからないのに、「彼女がやってくる」とか言うのである。現実的ではないが、この「理不尽さ」も毎回言われていると、一種のマインドコントロールになってしまうのではないかと
思っている。
ワームのことを私がかつて「騒乱の霊」と言ったように、昼も夜もシューシューいう機械音と
ともに、私の未来を歌っているわけである。
命の尽きかけた(と「夢人格」がいうところの)私は、他人の力によって生きているらしく、それは私の友人や知り合いのエネルギーなのかなんなのかはわからないが、そういうものによって生きているのだという。
それは、皆が力を出し合って生きているようなやりかたで、プライヴァシーが発生しないところのようで、この家のなかには、常にたくさんの人がひしめいているのだという。だから、私の一挙手一投足が見られているらしい。
まったく信じられない話であるが、彼らとトラブルを起こさないために、そういった「考え方」を念頭に置いて対応しているのであるが、よく考えると、それはあるとしても仮想空間的なものであるから、念頭に置くことは、彼らの術中にはまってしまうことではないかと、反省してみることもある。
先月、妹にも連絡をとったのだが、一切電話も通じず、通信トラブルも多い。
私には後見人になっている団体があるのだけど、そこに助けを求めようにも、現在のcovid-19
下では出向いてもらうことも難しく、少しの知り合いには、それとなく「家のなかにいるもの」があることを伝えているけれど、それ以上の話は精神状態を疑われるので、できていない。
そう、「夢人格」にしても、ワームにしても、私しか声を聞くことができないので、病気だと言われればそれまでなのである。
「ガス燈」は人間が犯人なので、ある意味わかりやすいが、見えないものが、預金や不動産を差し押さえたり、友人に連絡をとれなくしたり、未来の計画を種々妨害するとしたら、怪奇小説も顔負けの展開である。
「どこかで聞いた怖い話」、そんな気がする。昔、ヨーロッパのどこかの国で起こった、
「本当にあった怖い話。みたいな。