冬日のような

手袋がいるほどの寒い、冬が戻ってきたかのような日だった。

 

朝から長い記事を二つ、短いのも書いたが、すれ違いみたいだったので、閉じた。きっと、あまり書かないほうがよい内容だったのだと思う。

 

午後からは処分する洋服のなかで、最後まで残った、とても美しいかすかなクリーム色のシルクで、凝ったレースの後付けのプリーツアップリケやピンタック、細いリボンなどがついたスカートをはいてみた。

 

凝りすぎて着ていく場所がなく、一度もはいたことがなかったのだった。これからもまずはくことはないと思うから、コレクションとしてだけ置いておきたいものなのだが…。

 

それに黒のベルベットのペプラムのついたブラウス、これも処分品だが、を合わせて、

ひとりファッションショーみたいなことをやってみた。ブラウスもスカートもかなり痩せたのでちょうどよい感じになった。

 

ブラウスの襟ぐりが綺麗な開き具合で、首回りは痩せてしまったけれど、最近は

まったくカラーリングしていない長い髪をまとめたのにぴったり合って、ビュッフェの描く女みたいである。頰がこけるほど痩せたことはかつてなかったのだから。

 

普段は着たきりスズメなので、痩せたなあ、とか、老けたなあ、としか思わなかったのだが、きちんとした衣装を着ると、かくも変わるものなのだろうか、と。

 

太っていたときにはきっと似合わなかっただろうが、似合う頃になって、手放さざるをえない皮肉。といっても、これは特に指定されて処分するものではないのだが。