このあいだ、電話でおともだちにも話したのだけど、どうも想像や夢の世界での出来事が現実と連動しているようなことがあって、今日はさすがに、「どこかおかしいんじゃないか、自分は」と考えた。
私が数回かかったのはいわゆる神経症的なもので(神経衰弱という診断名あり)、うつ病とかではないのだが、単に不安や心配が嵩じているというより、自分のある種の予知的能力(というか傾向)のために、「困ったこと」「カタストロフ」を避けようとする行動が多くなり、そうはいっても、周りに起きるあれこれを完全にコントロールできるわけなどないのだから、だんだん追い詰められてしまう、という、ちょっと特殊なパターンである。
また、その予知なるものも、半ば、自分の不安や恐れがむしろ原因になっているものがあるのだが、それだけでなく、純粋に「起きること」を予見できることもあるので、
それを弁別するのが難しく、常に分析したり予測したり、危険を避けたり、で
すっかり神経が疲労してしまうというものだ。
今日も、睡眠は十分なはずなのに、ひどく疲れていて、「これをやったら結果はこうなってしまうのでは」とかあれこれ考え出して、「なんだかまずい、これはいつか来た道ではないか」と思ったので、最近ご無沙汰していたトランキライザーの軽いものを飲んだ。
しばらくして気分がずいぶん落ち着いて、さらに、とても明るい気分になった。これは抗不安薬だが、気持ちを引き上げる効果もあったりする。
結局堂々巡りの思考の果てに、脳自体が鬱状態になっていたのだろうと思う。
一番困るのは、時として、現実とリンクして見えてしまうことで、こうした「束縛」にすっかり疲れて、買い物帰りの電車のなかで、「もうなんでも自由にやる。どんな風になってもいい、差し障りがあろうかもしれない、ある国の洋服があるのだが、それも今度着てやる」などと心のなかで呟いたら、その国の人々が電車に乗ってきて、さすがに驚いた。
医者に行こうかとも考えたが、よく言って強迫神経症、悪くいくと、もっと重篤な診断をくだされては大変なので、それ以外のところはとても理性的であるわけなので、
医者はやめることにした。
以前にも、こういうループにはまったことがあり、アタマで思ったこととか、恐れていることに、どんどん出会ってしまう、といったことがあった。量子力学ではすでに
意識が現実に与える影響といったことはずいぶん前から研究されているわけだが、
ひょっとしてそういう「念」みたいなものが強いのか…とかも考えてみたり。
いずれにせよ、軽いクスリでリラックスできたので、脳が興奮状態にあったということではないかと思う。
人間は未来がわからないほうがしあわせだ。過剰な未来予報(可能性レベルだからさまざまなパラレルワールド)がわかっても、常に比較考量して行動するなんてことは人間には無理で、それだけでなく、人生、今、を生きられなくなってしまう。
結局は、シンプルなことだが、自分の気持ちに正直に、ということに尽きると思う。