the Nobel Prize

風が強く、寒さもきわまっている。札幌の大雪が大々的に報道されている。昨日は新千歳はほとんどの便が欠航だったようで、空港夜明かし組1000人とか。

 

今年もまたメディアが大騒ぎするノーベル賞の季節がやってきた。今年は日本人はひとりだけの受賞なのでまだ静かだが、単独受賞でない場合は、二倍三倍の騒がしさになる。連日連夜の報道、授賞式で着る燕尾服を仕立てる話、夫人の着物の誂えなどなど。

 

今年医学・生理学賞を受賞した大隅先生の業績について、選考委員長のラーション教授(カロリンスカ研究所)がテレビの取材で語っているのを少し前に見たが、こんなことを言ってはなんだが、その風貌に驚いた。ネットでは画像が小さいからあまりわからないが、テレビで大写しになると、なんとも不気味な目つきのひとで、背筋が寒くなって目を背けた。三白眼だから、というだけでもない…。レプタイル的というか。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161207/k10010797811000.html?utm_int=detail_contents_news-related-auto_006

 

スウェーデンにはカール・ラーションという親しみやすい画風の国民的画家がいて、私も好きだが、ラーションは、スウェーデンではありふれた姓なのであろう。

 

ネットで調べてみると、物理・化学は王立アカデミーが選考するが、医学・生理学はカロリンスカ研究所が選考するということになっており、名前は知っていたが、医科大学である。しかも、今年はスキャンダルがあって、賞を出すのをとりやめて、医療被害にあったひとの補償にあてるべきという意見もあったようだが、大隅教授が受賞したということは、それは取りやめになったのであろう。

http://mainichi.jp/articles/20160908/k00/00e/030/180000c

 

世の中で手放しで礼賛されているノーベル賞であるが、賞金が大きいからということもあろうが、よく考えてみると、北欧の一国家の出す賞に過ぎないのに、世界一の学術賞にまでまつりあげられているのも、不思議ではある。

 

そう思って、授賞式や晩餐会の映像を見ていると、受賞者を導くエスコート嬢たちの

セーラー帽も、これまではオシャレだと思っていたが、なんだかヴィスコンティの「愛の嵐」のヒロインがナチスの制帽をかぶって歌う、あのシーンを思い起こさせたりもする。

 

第二次大戦中、スウェーデンは中立国だったから、連合枢軸どちらの側にも参加していないが、どちらの側にも領土内通行許可を出しているし、ナチスに武器を輸出していたことも知られている。戦争はしていないが、軍需産業はさかんで兵器輸出は世界第3位とか。

 

晩餐会の出席者や講演会の聴衆の映像を見ていて思うのは、ラーション教授はとびきり級だが、ヨーロッパのアッパークラスの人々には、険しい顔や、あまり人相のよくないひとたちが少なからずいるという印象だ。これはウィーン楽友協会のニューイヤーコンサートの聴衆の映像を見ていてもいつも感じることだ。

 

スウェーデンはロシアの「結社」の元締めでもあったわけだし、欧州の枢要部は、オリンピック委員会などもそうだけど、レプタイル的結社なんだろうな…。日本人ではあまりこの手の顔は見ない。