なゐの日

今朝はうとうとしていたら地震警報で目が覚めた。テレビをつけると、アナウンサーが「逃げてください」を連呼しているので驚いて飛び起きた。

 

ラジオではNHKの第二放送で、英語、中国語、ポルトガル語スペイン語のような気もしたが日系ブラジル人の数からいって、ポルトガル語だろうと思う)の避難情報を呼びかけている。

 

これは、東日本大震災のあと、各地でおこなわれてきた防災事業がそれなりに進歩してきた証だろうと思う。NHKのテレビ画面テロップも「つなみ にげて」というように、子供や外国人にもわかりやすいようになっている。

 

そのうちに警報も解除され、電車なども遅延は多少あっても、普通に動き出したので、

予約してあった、銀座のクリニックへ。

 

朝の地震津波が嘘のような銀座の賑わい。外国人観光客も結構多い。今日はとても暖かく陽射しもいっぱいで、路地裏のおしろいばなのぼたん色も目に鮮やかで名残の夏のよう。コートを着ているひとはあまりいない。皆軽装である。

 

主治医の女医さんは、地震が来たとき飼い犬をだっこしていたときだったのだという。

東京の揺れはたいしたことがなく、私は警報でしかわからなかった。ただ、先生は、

ご主人がつくばにいるので、結構心配しているようだった。最近小さな地震はよくあるので、いちいちメールで安否確認はしないらしいが。

 

久々の銀座、ゆっくり食事をした。このデパート内のレストランは穴場で、リーズナブルな値段で、とても美味しいのである。大山鶏のグリルにマスタードソースがかかっていて(ドミグラス➕マスタード風)、焼き方が巧くて、お肉もとても美味しくて大満足。繊細で丁寧なつくりかたなのに、サラダやスープ(量は少ないが)もついて1200円ぐらいというのは信じられない。気取った店で5、6000円払っても出てこない味である。若い女性がほとんどで、ひとりのひとが多いのも静かでよい。

 

先生に無理を言って目薬まで出してもらって(本当は眼科に行かなくてはならないのだが)、薬局を回って、帰途についた。

 

あちこち回って疲れて、荷物も多かったので、指定席の特急に乗って帰った。車窓から、茜色が消えかかった西の空に小さな富士山がくっきりとシルエットを見せており、

こころのなかで歓声をあげた。