新しいOS

久々の雨が止んだら、今度は強風の今日。晴れ渡った空に欅並木が美しい。歩くたびに枯葉がひらひら舞い落ちてくる。住所も並木なので、文字通り。

 

わたしのコンピュータのマックの使い勝手が悪くなってきて、重い腰を上げて、これを札幌で買って以来、アップグレードしてこなかったOSを最新のEL CAPITANにした。

OSを変えて不具合が出るのが嫌で、しょっちゅう案内が来るのを無視していたのだが。

そうしたらメールの設定などを一からやり直さなくてはならなくなり、手に負えなくなったので急いで銀座のアップルストアのone to oneに予約を入れて、銀座へ向かったのが一昨日水曜日だった。

 

アップルストアはいつも混んでいる。外国人が多いのも銀座のストアの特徴だ。

 

新しいOSになって安定した部分もあるが、「ことえり」の関係なのだろうか、日本語ワープロがなんか使いにくくなってしまって、「うつくしい」と打ちたいのに、最初の「うつ」を打つともう「鬱」の字が出てきてしまい、「うつくしい」とひらがなで打ちたい場合、一文字ずつエンターキーを押さないとひらがなのみになってくれない。

 

妙に先取りしたおせっかいな変換は、ワードの「おせっかいさ」とよく似ていて、結局それを外すために、いろんなことをまたしなくてはならない。

 

確かに新OSになって全体に軽やかになった感じ。iPhotoが「写真」という冴えない名前になったのはどうかと思うし、メモ帳みたいなものに貼っておいたものは、消えてしまっていたが、それもよいだろう。

 

ようやく松本清張の遺作を読み終えた。連載であと10回を残して清張は亡くなったので、「これから」と手に汗を握るところで終わっているのは残念。満州の特務機関員だった男が日本で道教神道を混ぜ合わせた占いの新興宗教を立ち上げ、上層階級に食い込んで、やがては宮中へ、という前で終わってしまうのだが、最後は宮中で大暴れして、雷にうたれて死亡するということになっていたらしい。

 

この新宗教の三種の神器の方が実はホンモノだ、と、宮中に殴り込みをかけるという発想がなかなかすごい。大変面白い小説で映画にすればさぞスリリングかと思うが、「菊」に関わることだから、無理だろうなあ。