蝉時雨

今日は8月15日、終戦記念日。2、3日前に図書館に行く公園の小径を歩いていたら、ツクツクボウシが鳴いていて、季節が確実に秋に向かっているのだなと感じた。住まいも樹木が周りに多いので、朝は蝉の合唱で目が覚めるのだが、今日は一層、その声が大きい。

 

蝉の種類はよくわからないけれど、深い山のあたりに行くと、夕方、遠くで「カナカナカナ…」と鳴いているのが聴こえるのは、趣き深くて、とても好きだ。大合唱とは違い、儚い声のソロといったところ。

 

テレビはこの時期、戦争関係の番組が多い。でも、最近、顕著なのは、「これまで語れなかったこと」を70年経って、老い先が短いこともあり、ようやく語り出した人がそれなりに多いということだ。悲惨な体験というだけでなく、「自分だけが生き残った」罪の意識のようなものが大きいのが、体験の悲惨さより先にあるようだ。

 

漱石の「こころ」の一節ではないけれど、蝉の声を聴いていると、大きな輪廻の輪がゆっくりと回転している、そんな感じの夏の盛り。

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