カッコウ

昨日の朝のこと。カッコーの鳴き声が聞こえた。なんだか機械的な繰り返しだったので、なにか機械音かと思っていたらカッコーだ。山では聞いたことがあるが、下界では初めて。

 

英語ではむしろ「ククー」みたいな発音だと思うけど、それに近い。

 

昨日、網戸を納品・取り付けにきたおじいさんの職人さんが、私が「網戸、ないお宅もありますよね」と言うと、「でも、ここは虫が結構いるからねえ」と。たしかに、樹木が多いので、夏場は虫も多いはず。風が抜けて涼しくなった。

 

エアコンをとりつけにきた工務店のひとたちもそうだが、網戸屋さんといい、職人さんには実直で気持ちのよい人が多いなあと思う。昔、美術関係の仕事をしていたときも、作家は性格に難のあるひとが結構いるけれど、額縁屋さんやタトウをつくる職人さんたちには、自分の仕事に誇りを持っていて、けれど声高に何か言うわけでもないひとが多かったように思う。

 

おかしなもので、周りに知らないひとばかりと警戒心を持っていた時には、どの家を挨拶に訪ねても不在のことが多く、ますます警戒心を強めていたのだが、昨日、夢のトリックというか、よってきたるところが分かったら、お向かいさんに遭遇した。それで、もともと挨拶のために買ってあったちょっとした品物を持って、ご挨拶に。

 

夜も灯りがともらないので、きっと猛烈サラリーマンだろうと思っていたら、30代ぐらいの女性だったので驚いたと同時にほっとした。ひとりで住んでいるのか、二人なのかは分からないが、結構感じのよいひとなので、それも安心。考えてみれば、女性でもクリエイター系とか営業職とか、遅くまで働くひとがいてもおかしくない。遅い挨拶だが何度か訪ねたことを言ったら、「仕事が忙しくて…」と言っていた。

 

「思い込み」って怖いな、と改めて考えた。まあ、恐怖が似た現実をひきつれてくるとまでは思わないが、数ある「現実」の中から、同種のストーリーをひろいがちになっていくので、そうなるのかもしれない。

 

おそらく同じ間取りのお隣さんの玄関は広々としていて、お洒落な感じだった。私は部屋に本がたくさんあると鬱陶しいので玄関スペースに置いて、暖簾をかけているのだが、これもなんとかしたいなあ…とお隣さんに刺激されてしまった。

 

やはりおかしな夢をその朝も見た。讃美歌集持っている?と訊かれる夢。古いプロテスタントの、綺麗な曲がいっぱいある、若いときから持っているものが本棚にある。赤い本である。それと、カトリックの古い聖歌集。これもいい曲がいろいろあって、「みたまよきたりて」や「きよきおとめとて」とかを、時々寝る前に歌ったりする。

 

どちらも新しい讃美歌、聖歌があるが、古いよい曲が歌われないのは残念。カトリックの新聖歌「ガリラヤの風香る丘で…」のようにとても綺麗な歌もあるけれど。そういえば、カトリックと言っても、古い聖歌集は、「いばらのかんむり」などコラールが原曲なのもあるので、ミックスされているわけであった。

 

そうかと思うと、子供を激しく叱っている雅子さまが出て来たり。「こんな叱り方をしなくても…」とか思っている夢だった。