雛祭り

久々に暖かい日となり、出かけた先のデパートのイヴェントコーナーで見つけたはなびら餅と草餅を買った。花びら餅と言っても、いわゆる味噌餡がなかに入っていて牛蒡が通してあるものではなく、なかに桜の餡が入っているもの。外は道明寺。

 

どこのものかと思ったら、吉野山のお菓子屋が出店しているのであった。家へ帰って、煎茶を淹れ、ゆっくりちょっと早い春を味わった。

 

ついでに、保存がきくものとして、吉野葛を使った小さな羊羹ももとめた。お店のひとは、「6日までやっているのでまたお願いします」と言っていた。

 

家では、以前吉野で買った吉野杉でつくった小さな木製の男雛と女雛を飾っている。地味過ぎるほど地味なお雛様だが、私にはとても好ましい。

 

このお雛様を買ったのは11月。秋も深まっていたので、宿のロビーではストーブを焚いていたのを思い出す。朝晩はしんしんと冷えた。お正月にはいつも、この宿で貰った杉の箸を使っている。杉の香りが新春にふさわしい。

 

吉野に行ったのはなにか遠い遠い昔のような気もするし、けれど、その時間や空気というのはわたしのなかに分ちがたく残っているので、それは時空を超えた空間にたしかに記録のように残っているのだろう。どこまでも青く晴れた秋の空。鮮やかな紅葉やまるで異界のような吉野のひとびと。

 

さまざまな歴史物語が繰り広げられた吉野の峰々には、重層的な時間、下界とは違った時間が今でも流れているように感じる。

 

雛祭りにはちらし寿司でもつくろうかしら。蛤も探してきて、お吸い物も。久々に着物でも着てみるのもよいかもしれない。今日は、暖かくなったせいか、ずいぶん着物の女性たちを街で見かけた。

 

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